マッサージをした後で揉み返しを経験した事がある人は多いのではないでしょうか。その揉み返しは身体だけでなく頭皮マッサージでも起こります。
今回は、頭皮マッサージによる揉み返しの症状や予防法、揉み返しが起こってしまった場合の対処法など説明していきます。
頭皮マッサージによる揉み返しとは
マッサージで起こる揉み返しは、頭皮マッサージでも起きる可能性が十分にあります。実際に美容室や理容室で行われるヘッドスパや頭皮マッサージ後に揉み返しを経験した事がある人は珍しくありません。しかし、頭皮マッサージには揉み返しという概念がなく、その症状の原因に気がつかないまま過ごす人も多いようです。
もし、ヘッドスパや頭皮マッサージ後になにかしら体調に不調が感じた場合、それは頭皮マッサージによる揉み返しかもしれません。
揉み返しの症状
揉みかえしとは、力の入れ方が適切ではなかった場合に皮膚や筋肉が炎症を起こしてしまっている状態です。また、マッサージにより脳脊髄液（のうせきずいえき）の流れに影響が出ている状態の可能性もあります。
脳脊髄液とは、脳室系とクモ膜下腔を満たしている体液のひとつで、中枢神経系を保護したり頭蓋腔内圧調整や中枢神経の老廃物を除去したりする役割を果たしてくれています。 もし、頭皮マッサージにより揉み返しが起こった場合、上記のいずれかの状態に陥っていると考えられます。
揉み返しは必ずしも好転反応ではない
ただし、東洋医学の考え方では、揉み返しと言われる症状の中には好転反応であるケースもあると捉えられています。
好転反応とは、頭皮マッサージにより一時的に体調が不調になるものの、それは一過性のもので体調が良くなる過程で起きるものとされています。好転反応として揉み返しが起こっている場合は、頭皮マッサージにより筋肉や皮膚に炎症が起こっているわけではなく滞っている血流の流れが良くなり、老廃物が一気に除去されている状態だと言われていますが、残念ながら素人には頭皮マッサージによる揉み返しが、炎症反応であるのか好転反応であるのか判断する事はできません。
揉み返しが起きた方が良いと思っている方もいますが、それは危険な考え方でもあると覚えておきましょう。
頭皮マッサージによる揉み返しの症状
代表的な症状は下記の3つです。
- 頭痛
- 吐き気
- 脱力感・だるさ
頭皮マッサージで起こり得る揉み返しの症状は様々ですが、最も多いのは、頭痛です。頭がガンガンする、ズキズキする、頭が重たくなるといった症状が代表的です。ひどい場合では吐き気まで催す人もいます。また、身体がだるいといった症状があらわれる人もいます。
こうした症状は、頭皮マッサージ中に起きることもあれば、次の日や2~3日後に起こる事もあります。多くの場合、次の日までに何らかの症状が出る人が多いです。
頭皮マッサージで揉み返しが起きた場合の対処法
頭皮マッサージ後に揉み返しが起きてしまった場合は、まずは頭に触れないことです。可能であれば横になって安静にしてください。頭痛が酷い時は、頭を冷やす事も有効ですが、冷やしすぎも頭痛の原因となりますので、やりすぎには注意しましょう。もし動けないほどの頭痛や吐き気、めまいなどに見舞われた場合は、たかが揉み返しと自己判断をせずに病院を受診しましょう。
揉み返しを軽減する頭皮マッサージのやり方
頭皮マッサージによる揉み返しは、必ずしも悪いものだと断言する事はできませんが、自分で行う場合は安全性を重視するに越したことはありません。
揉み返しを予防する為に気を付けるポイントは3つ。
- 力を入れすぎない
- 回数を多くやりすぎない
- 体調が悪い時は無理をしない
力強くマッサージし、何度も繰り返す方が良いと思われがちですが、頭皮はとてもデリケートです。力を入れすぎることで頭皮だけではなく筋肉や神経まで傷めることもあります。また、強すぎる頭皮マッサージは、脳脊髄液の流れを阻害してしまうことも。ですから、気持ちが良いと感じる程度の力でやり過ぎないことが大切です。
普段は頭皮マッサージによる揉み返しが起こらなくても、体調が悪い時に行うことで頭痛などの症状が出たり、体調が悪化するケースもみられます。これは頭皮マッサージに限ったことではありませんが、体調が悪い時はゆっくり休まなければいけません。無理をして行う事で、普段はない揉み返しが起きる可能性も高まり悪化する原因にもなります。
まとめ
頭皮マッサージは、育毛だけではなく美容や健康にも有効です。しかし、個人差はありますが、揉み返しが起きるということも覚えておきましょう。好転反応と間違えて、頭痛や吐き気に襲われても我慢をしてマッサージを続けたり、より熱心に頭皮マッサージをしたりすることは絶対にやめましょう。
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